興部北興バイオガスプラント

平成30年で開基130周年を迎える興部町は明治22年の入植以降、農業においては畑作中心でしたが、冷涼な気候である興部町では度々冷害の被害が襲い、町をあげて酪農への大転換を行いました。現在では酪農を中心として生乳生産やチーズ製造などの6次化へ取り組んでいます。
酪農業では、乳牛の飼料となる牧草の生産が非常に重要であり、その牧草の肥料として家畜排せつ物のたい肥化等を行い牧草畑に散布しています。たい肥等の散布は牧草生産において必要不可欠でありますが、牧草地への負荷（雑草率の上昇）から粗飼料自給率の低下つながり、解決すべく長年の課題でした。また、散布時の悪臭は住民生活や観光産業へも影響がみられることから、町全体の課題として家畜排せつ物の適正処理が求められていました。
基幹産業である酪農業の家畜排せつ物の適正処理が急務であると同時に、町の産業発展に大きく貢献できることから、平成26年1月にバイオマス産業都市構想を策定し、同年バイオマス産業都市（平成25年度2次選定）として認定されました。

興部北興バイオガスプラントでは、町内6軒の酪農家から37.89トン/日の家畜ふん尿（原料）を収集します。収集された原料は42℃で30日間発酵処理を行い、牧草畑に散布する良質な肥料（消化液）の製造を行います。家畜ふん尿の中には、牧草畑の雑草率上昇の原因となる雑草の種子が混入しておりますが、バイオガスプラントの発酵過程においてその種子は不活化し、雑草率の上昇を抑えることが可能です。また、発酵過程において悪臭の原因であるアンモニアも分解され、散布時の悪臭の軽減にもつながります。

 興部北興バイオガスプラントで生産された消化液は「おこっぺバイオ」として、道の駅おこっぺをはじめ町内3か所で家庭園芸用肥料として販売しています。
詳しくは、下記リンクをご覧ください。

興部町の酪農家では敷料（牛のベット）として主に「おがくず」を使用しております。おがくずは町外から調達することも多く、価格も上昇傾向にあります。バイオガスプラントでは、そのおがくずの代替敷料として、戻し堆肥敷料の製造を行っています。戻し堆肥敷料は、出来上がった消化液を固液分離し、取り除いた固形分を敷料として活用するものです。戻し堆肥敷料は、製造過程で大腸菌等の細菌類が大幅に減少し、牛に優しい敷料です。域内で安価に供給できる安心安全な敷料です。

消化液製造過程で発生するバイオガス（メタン発酵ガス）は、隣接する民間の発電会社へ供給しています。発電会社では発電所にて発電を行い、売電事業を行っています。官民が連携を行いバイオマス資源の有効活用を行っております。

興部北興バイオガスプラントの視察、見学をご希望される方は、事前に申込みが必要となりますので下記お申込み方法にて、視察希望日の2週間前までにお申込みください。
1週間以内に担当者よりご連絡いたします。
ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。

視察申込書をダウンロードいただき、必要事項をご記入の上、下記まで送信してください。
興部町役場　まちづくり推進課　バイオエネルギー推進係（ファックス番号：0158-82-2990)

視察申込書に記載の必要事項を、メール本文に記載いただき下記まで送信してください。
biomass-project■town.okoppe.lg.jp ≪※■を@に置き換えてください。≫

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大変お手数ではございますが、必ず必要事項をメール本文に記載して送信ください。